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視覚障害のあるなしに関わらず友に山の仲間として野遊びを楽しむ

四国ポレポレ山楽会

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ポレポレサポートマニュアルsupport manual

基本的なサポート方法

サポート説明パネル

1.サポートの基本形

  • 一人の視覚障害者(以下、「視障者」と記載。)に前後二人のサポーターがつく。
  • 視障者は片手で前のサポーターのリュックにつかまり、もう片方の手にはストックなどの杖を突き、前サポーターの半歩斜め後ろを歩く。

2.役割分担

前サポーターの役割
「登山道の状況を体で伝える」
  • 基本的に一人で普通に山を登るように歩けばよいが、視障者が自分の半歩斜め後ろを歩いていることを意識しながら、視障者が一番歩きやすそうなコース取りをする。
  • 危険な所やきつい段差、倒木など以外は、それほど口に出さなくてもよい。後ろのサポーターに任せる。
後ろのサポーターの役割
「安全確保のための情報伝達」
  • 大きな枝や岩に視障者がぶつからないように、声や手で指示する。(例)「左から枝が出てるから、少し頭を下げて!」
  • 細い道の場合は、視障者の歩くべき道を指示する。(例)「半歩右」
  • 足場を見つけるのに苦労している所では、次の足場をできるだけ具体的に指示。(例)「左手を伸ばした所に木があるから、それに捕まって、右足から40センチくらい上がって!」
  • 急な下りや狭く危険な道、丸木橋等を渡る時は、視障者のリュックを軽く支持しバランスをとるようにする。
視障者
「基本的に自分の力で歩き、山を楽しむ!」
  • 前後4つの目が見ているので、安心して一歩を踏み出そう!
  • 前サポーターのリュックの動きから足の着いた位置や段差の状況などを想像する。
  • 後ろサポーターの指示は安全のための指示が多いので、聞き取れなかった場合は止まって再度確認。
  • 前サポーターのリュックは引っ張らずに、基本的に自分の足とストックでバランスを取りながら歩く。
  • 歩くペースが速い時や疲れた時は、遠慮せず、早めにサポーターに伝え、歩調を落として呼吸を整えたり、休憩をとるなどして、決して無理をしない。

3. 状況の説明や風景の説明

  • 全ての段差や足場の状況を説明するのではなく、本当に危険な個所や注意した方がいいような所だけに絞り、情報を的確に伝えるようにする。
  • 路面の状況の説明ばかりで終われば、下山後の視障者の頭の中には、岩ごろごろと恐怖感しか残らない。山にはその他にも花や小鳥、木や風の香り、すてきな景色などもたくさんあるはず。サポーターが目に入った草花や風景を教えたり手に触れさせることで、より一層その山のイメージがふくらんでいくのでは。

4. 山に入る前の準備

●装備の準備
 安全に山を楽しむためには道具選びも大切。登山靴・杖・帽子・雨具・その他の通常山登りに必要な装備など、登山経験のある人や視障者にアドバイスを受けましょう。
●体力作り
 肩で息をするような登山では山を楽しむというゆとりは持ちにくい。基本的に山は自分で登り楽しむという気持ちで、日頃から足腰を鍛えておきましょう。
●山や自然の情報
 山で食べ残しやゴミを捨ててくる、野草を盗掘するなどは、絶対にダメ!
 一度こわれた自然は、なかなか元にはもどりません。行動には注意をはらいましょう。

詳細なサポート方法は…

 文章で見るとサポート方法も難しく感じるかもしれません。しかし、実際のサポートは一人だけでやるものではありません!
 前後のサポーターが補い合い、視覚障害者も含めたユニット、あるいは参加者全員で協力し合って安全な登山を作り上げていくものだと思います。
 まずは参加して、見学してみて、それからできそうな所からチャレンジしてみる…! っという感じでいいのではないでしょうか。

詳細なサポートマニュアルはこちら
『ポレポレサポートマニュアル』 (PDF版 1.69MB)