山を歩き、山に触れ、山を聞き、山を見る、そして山を味わう。
メンバーの中には視覚障害のある方も。けれど、「連れていってあげる」「連れていってもらう」という関係ではなく、同じ山登りの仲間同士、お互いにサポートしながら和気あいあいと山登りを楽しんでいます。
視覚に障害があっても山は十分に楽しめます!
ポレポレ山楽会は、その名の通り”のんびり・ゆったり登山を楽しんでいます。
普段街では見かけないような可憐な山野草に出会えたり、野鳥のささやきに耳を傾けたり。自然のふところの中でのんびりと遊ぶ。そんなゆったりとした時間を仲間たちと感じてみませんか!?
現在会長をさせていただいている私は、東京に住んでいる頃、「六つ星山の会」という、関東を中心に活動している、おそらく日本で最大の視覚障害者の山の会に所属していました。
しかしながら、結婚を機に高知に移り住むこととなり、1994年に退会することとなりました。
それでも、そのまま登山から離れてしまうのは寂しくて、また、「四国の素晴らしい自然、もっと視覚に障害のある人にも親しみ楽しめるはず!」という気持ちから、1995年秋に、思いつくままに大学の山岳部や点字図書館などに、手紙でサポーター募集を呼びかけてみました。
そのうち一通が流れ流れて高知新聞の記者さんのところに辿り着き、平成7年12月14日に記事にしていただき、それを機に4・5人の人から「一緒に山へ行きましょう!」という言葉をいただくことができ、会が小さな産声をあげることができました。
そして、1996年1月3日に、会員数6人で工石山(土佐山村)を登り始めて以来、月に1度のペースで四国の山を中心に、また年に1度くらいは四国外遠征も夢見て、のんびりと現在まで活動を続けています。
会の名前の『ポレポレ』というのは、アフリカの言葉で「ゆったりゆっくり」という意味で、ピークハントやコースタイムに拘らず、山野草や野鳥のささやきなどをききながら、自然のふところの中でのんびりと遊ばせていただくという本会の姿勢とともに、会員公募の中から選びました。
まだまだこじんまりとした会ですが、その分家族的な雰囲気があり、視覚に障害のある人とサポーター間に”同じ山の仲間”という空気が自然に存在しているような気がします。
今後も、会の名の通り、視覚障害者登山の入門書のような位置づけで、ポレポレと月々の登山を続けていきたいと思っています。
自然の中で遊ぶことが好きな人は、ぜひ私たちと一緒に遊びましょう!